カメラとカメラ・ポインター

操作メモ

 今回の記事では、「カメラ」ガジェットと「カメラ・ポインター」ガジェットを取り上げます。
 どちらも似たような結果を作れるので、「どう違うの? 使い分けは?」と戸惑いがちです。

ガジェット > カメラ&ライトの先頭に仲良く並んでいます。

 今回の記事ではこれらのガジェットを順番に紹介します。
 なお、これ以降は二つのガジェットを単に「カメラ」と「ポインター」と表記します。


カメラ

実は無用の長物?

 まず、かんたんなパペットゲームを作る場合、カメラを使用しなくても作れてしまいます。
 「宿るOK」のコントローラーセンサーを持っているオフジェクトがある場合、宿った時用のカメラ(当ブログではパペットカメラと呼称)が自動的に用意されます。
 パペットカメラはキャラの後方にあり、右スティックでいい感じに動いてくれます。このパペットカメラの見え方の設定は、コントローラーセンサー内の「カメラタブ」で設定できます。

ここで調整できます

 「カメラの距離」をゼロにしてキャラを非表示にすれば、それだけでFPSの見え方になります(このままだとキャラは前後不覚になっちゃいますので、パペットの手直しメニューから「カメラの方向に固定」をONにしましょう)。

 ということで、宿れるキャラを用意するゲームの場合、カメラを使わなくてもゲームは完成するということになります。

いつ使う?

 では、パペットカメラがあればカメラはまったく不要になるかというとそうでもありません。
 イベントシーンを作ろうとすれば、顔をズームアップしたり上空から見下ろしたり、映画みたいに格好よく演出したくなるはずです。
 また、宿れるキャラがいない作品なら、まずはカメラを配置することになるでしょう。
 それから、パペットカメラは右スティックで動いてくれますが、この動き方が気に入らない場合、動き方をカスタマイズする手段は用意されていません。ではどうするかというと、パペット内にカメラを配置して、そのカメラが理想通りに動くようにロジックを手作りする必要が出てきます(難度が高いので、今回の記事では扱いません)。

 ということで、ちょっと凝ったものを作ろうとすると、カメラの出番は意外と出てくるということです。

基本の使い方

 電源をONにするだけです。カメラは電源がONになると有効になります。

 では、電源ONのカメラがいくつもあったらどうなるでしょう。この場合、タイミング的に後に起動されたカメラが優先されます。

 最初から電源ONのカメラを配置してゲームを開始した場合、その視点でゲームが始まります。
 ただし、宿れるオブジェクト(キャラ)が存在する場合には注意が必要です。そのキャラがカメラの画角に収まっていない場合、ドリームズユニバースは「まずい、このままじゃ宿れなくてゲームにならない」と気を利かせて、パペットカメラの方が有効になります。
 この機能、場合によってはありがた迷惑ですよね。
 宿れるキャラが画面外のまま、用意したカメラでゲームを開始したいという場合は、そのカメラの起動を0.1秒でいいので遅らせましょう。そうすればゲーム開始後、パペットカメラ→カメラという順番で起動されるので、タイミング的に後のカメラが有効になります。

 たくさんのカメラを配置することになった場合、「どれが最後になるかな?」と調整するのではなく、どれか1台のカメラが電源ONになるように作った方が、間違いがなくなるでしょう。

 さて、カメラの使い方が分かったところで、手直しメニューをじっくり見ていきましょう。


手直しメニューの設定

 今回は手直しメニューの1ページ目だけ扱います。2ページ目はチップの操作性に関わることなので、別の回で紹介しようと思います。

数は多いですが、どれもこだわり設定です。
使わないなら使わないでも問題ないです。

焦点距離とレンズの絞り

 これら2つの設定によって、いわゆるカメラの「ピント合わせ」ができます。
 ピント合わせをするということは、ピンボケが発生するということです。「カメラの絞り」の値は、「どのくらいしっかりピント合わせするか=どのくらいピンボケを発生させるか」という意味です。
 レンズの絞りがデフォルトの0%だと、ピンボケを一切かけないということになります。

 レンズの絞りを高くしてみましょう。分かりやすく100%。これで「しっかりピント合わせできる=しっかりピンボケする」ようになります。
 ではピントの合う距離はどの辺かというと、そのものずばり「焦点距離」となります。

 ゲーム中はレンズの絞りを0%にしておいて、ムービーシーンでは2つの数値を上手く変更して格好よく演出すると良いでしょう。
 レンズの絞りが0%(デフォルト)なら、焦点距離は意味のない項目です。

 最後に、この項目を試す方法を紹介します。まず遠近感が分かるようにオブジェクトを配置しましょう。カメラの手直しメニューを開いたら、カメラにカーソルを合わせてL1+×を押してカメラ視点にします。この状態でプロパティをいじればリアルタイムに反映されます。ピンボケの感じを楽しみましょう。

画像だと分かりにくいですが
真ん中のパペットだけがくっきり映ります

切り替えモードと切り替えまでの時間

 カメラは電源がONになると有効になりますが、そのカメラに切り替わるまでの演出をいろいろと調整できます。「スーッ」と変わったり「パッ」と変わったり「グチャッ」と変わったり。
 これを設定できるのが切り替えタイプと切り替えまでの時間です。
 設定をいじって遊んでみましょう。
 ちなみにカットは「パッ」と一瞬で切り替わる設定なので、切り替えまでの時間は無視(0秒扱い)されます。

「パッ」と変わると初代バイオハザード感が出ますね

 ちなみにパペットに宿っている状態でカメラの電源がOFFになると、パペットカメラへと戻っていくことになります。
 この時の戻り方の演出設定は、現在(2020年2月時点)では用意されていません。遠くのカメラから戻ってこようとすると、すごく「もっさり」戻ってきます。戻り方をどうしても設定したい場合はコチラの記事(パペットカメラの切り替え設定)を参考にしてください。

カメラの視野

 カメラから見た視界が広いかせまいかの設定です。

 ゲームをする分には広めの方が良いですが、「顔のアップを撮りたい」なんて時には相当せばめて使うことになると思います。

 ちなみにL1+×でカメラモードになっている場合、手直しメニューからは変更できず、上下キーで変更することになります。

切り替え完了

 カメラの切り替えが完了したらシグナルが出てきます。切り替え完了後に一息ついてからイベントを進めたい場合は、このアウトプットでタイマーをスタートさせれば良いということです。

黒帯を表示

 画面上下に黒帯が表示されます。「これはムービーシーンです」と明示できるので便利ですね。これだけで雰囲気が出ます。

いつもと同じパペットなのに2割増しで男前に見えます

 以上でカメラの手直しメニュー制覇です。映画みたいなオシャレなカットが作れそうですね。
 ゲーム中に使う場合は、カメラの画角からキャラが外れてしまわないように気を付ける必要があります。ウォッチローテーターやフォロワーなんかと組み合わせて使うのも面白いでしょう。

 続いてカメラ・ポインターを紹介します。

カメラ・ポインター

 このガジェットも視点を制御するガジェットです。
 カメラがパペットカメラを切断して視点を変えるのに対して、ポインターはパペットカメラの位置を強制指定するガジェットです。

 ポインターが有効な間、右スティックによる視点移動はできなくなります。ですがその代わり、移動されたパペットカメラは自動的にキャラを追い掛けてくれます。

基本の使い方

 ポインターは電源ONにすると起動します。複数配置した場合にはキャラに近いポインターが勝手に有効になります。
 もしカメラとポインターが両方配置されていれば、まずはカメラが優先され、その後キャラがカメラの視界から外れたら、ポインターが有効になります。
 ……混乱するので、カメラかポインターか、どっちを使うか場面ごとに統一したほうが良いでしょう。

 続いて手直しメニューを見てみましょう。ポインター起動後の、パペットカメラの見え方設定を行います。

手直しメニュー

「わざと?」ってくらい専門用語を使ってきます

スティッキー

 デフォルトOFFです。ONだとキャラを追い掛けません(普通のカメラと同じ)。

ズーム

 パペットとの距離です。数値が大きいほど遠くなります。

 ズームの結果どう映るのか、エディット画面では分かりませんので不便に感じるかもしれません。ゲームプレイを考える分には、まずは1倍にしておけば困らないと思います。

ティルト

 パペットカメラの上下の回り込み角度です。

ヨー

 パペットカメラの左右の回り込み角度です。

起動用アウトプット

 起動するとシグナルを送信


 ティルトとヨーでパペットカメラの回り込み位置を決定します。ティルトは緑の仕掛け、ヨーは青い仕掛けと連動していますので、仕掛けをいじった方が分かりやすいでしょう。緑の仕掛けの丸がパペットカメラの位置で、矢印の先にパペットがいるイメージです。

試し方

 まっさらなシーンにパペットを配置して、地面の四隅に設定を変えたポインターを配置しましょう。後はパペットに宿って四隅に近付けば、それぞれのポインターが有効になることが分かります。

 スティッキーON/OFFの違いや、ズームでどのくらい距離が変わるかを実験しましょう。似たような距離のポインターがあるとどっちが起動するか分からなくなるので、トリガーゾーンの範囲内ならポインターの電源をONにする、というようなロジックにして、厳密に制御するのも良いでしょう。

まとめ

 カメラは切り替えスピードやピント合わせなど細かく調整でき、キーフレームと組み合わせれば映画さながらの効果を作れます。
 ポインターはパペットカメラの視点を簡単に強制することができ、さらにキャラを追い掛けてくれます。

 ポインターの欠点は、カメラの切り替えタイプがない点でしょう。ポインター間を移動する際、非常に「もっさり」しています。
 むむ、「もっさり」……どこかで聞いたことがありますね。そういえば、カメラからパペットカメラに戻る時のスピードも、「もっさり」していました。
 このことから見えてくるのは、パペットカメラを使うゲームの最中に視点を変えたいならポインターを使うべきだろう、ということです。そうすれば視点移動のスピードが「もっさり」に統一されますからね。
 そして、ムービーシーンで格好つけたいならカメラを使うべき、というところでしょうか。

 まあ、ルールというほどのものはありません。カメラしか使わないとか、ポインターしか使わないとか、どっちも使わないとか、どんな形でもゲームは作れるので気楽にチョイスして良いでしょう。

 例えば拙作のミニゲーム『Eye Chaser』では、ゲーム中に天井視点に切り替わる機能があります。これはポインターではなくカメラを使っています。切り替えスピードが必要だったのと、当時はポインターの意味がよく分からなかったので無視していました。そんな感じでも「なんとかなる」という話です。

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